一大観光地、江の島の象徴である青い展望塔として、昭和26年3月25日植物園開園とともに開場し、当日の夜に灯台に明かりが灯った。現在の展望灯台は、2003年4月 29日(みどりの日)に開業。場所は江の島サムエル・コッキング苑(旧江ノ島植物園)内。外観はLEDを使った紫色のパステルカラーでライトアップを実施しており、2016年10月14日、「夜景サミット2016 in藤沢」に新たなライトアップとして生まれ変わった。101.5mの位置には展望フロアがあり、西は藤沢市を経て、茅ヶ崎、大磯、小田原まで続く海岸線と市街夜景が鑑賞できる。天候に恵まれた夕刻なら富士山のシルエットも見事。そのほか周辺の夜間イベントも多く、“江の島灯籠”や“江ノ島納涼花火”、関東三大イルミネーションのひとつ“江の島湘南の宝石”なども開催されている。湘南の夜景は江の島シーキャンドルがあって初めて成り立つと言っても過言ではない。
香川県高松市の高松港に所在し、愛称は「赤灯台」や「せとしるべ」などと呼ばれている。1964年(昭和39年)12月28日、高松港西防波堤灯台として陸岸近くの防波堤に設置され、初めて点灯が実施。当時から灯台が赤色で染まったひときわ目立つ存在に市民から親しまれていた。その後、ウォーターフロント事業の進展によって高松港の形態が大幅に変化したことから、沖へ伸びた防波堤の先端へ改築移設。現在の灯台は1998年(平成10年)11月1日に初点灯された。世界初の総ガラス張りの灯台で、夜間は内部の照明により灯台そのものが赤く発光する。構造は鉄骨5階建てで、19cm四方の透過性ガラスブロック1,600個で築かれている。いつまでも色褪せないユニークなデザインとシンボリックな光に夜景鑑賞士から多くの票を集めた。高松港の夜景におけるランドマークとして欠かせない存在としてはもちろん、全国に「夜の灯台」という新たな夜景ブームを巻き起こすキラーコンテンツとなることは間違いない。
日本海に浮かぶ角島の北西端、夢ケ崎に立つ石造りの灯台。北長門海岸国定公園内に含まれており、灯台周辺は下関市立の角島灯台公園になっている。灯塔は総御影石で造られた、日本にわずか2基という無塗装の灯台の一つである。設計者は「灯台の父」と呼ばれ、灯台好きにとって知らない人はいないと言われるリチャード・ヘンリー・ブラントン。彼の最後の作品である日本海側初の洋式灯台は第1等灯台に指定されている。歴史的文化財的価値が高い保存灯台は日本の灯台50選にも選出され、灯台守の宿舎であった退息所が復元され資料館となり、参観灯台として常時内部が一般公開。角島灯台は、明治9年に初点灯し、130年以上経った現在でも、現役で毎日点灯している。地上高は29.6m、らせん階段で踊り場まで昇塔が可能。絶景で一躍ブームとなった角島の効果もあったが、元々の夜の灯台ファンも多く、幅広い投票を集めた。